中筋『利き足は頭です』 | 小嶺魂 魂のブログ

中筋『利き足は頭です』

中筋 『利き足は頭です』


『利き足は頭です』そう言い切る中筋が国見のキーマンだ。長崎大会の決勝でもヘッドを含む2得点で、今年初の全国大会出場へ導いた。最近は長身選手に託される14番。平山の後、2年連続で背負う中筋は緊張気味に肩をすぼませた。「ありがたい。でも、あまり意識せずにやりたい。」

助走をつければ、空中戦で90センチ跳び上がる。小嶺総監督に「武器が一つあれば試合で使える」と言われ、入学時から磨いたヘッド。さらにDFとの駆け引きを平山から学んだ。「相手の視野から消える動きを、ビデオで見てまねをしています」。高校選手権で2年連続得点王になった先輩はポジショニングの良さが光った。オランダリーグでも活躍する「師匠」は最高の教材。全国舞台でも、イメージビデオは欠かせないアイテムだ。

今年は県内でも無冠だった。「柱がおらん」と思考錯誤を続けた指揮官だが、夏場から「平山2世」のFW起用が固まった。高さを軸にした攻撃の形ができた。さらに思考錯誤の副産物として中筋を外しパスワークで崩す布陣もある。「相手に合わせて代えることができる」と小嶺総監督。3,4バックを自在に操る従来の国見に加え、今年は好守両面で可変チームとなった。

選手は小嶺校長のラストイヤーを意識し、中筋も「最後の年なので、先生を胴上げしたい」と誓いを固くした。今年は全国舞台に姿を見せなかった国見だけに、ライバル校にもデータは少ない。伝統校がまさにゼロから、新しい戦いを見せる。


■中筋誠(なかすじ・まこと)

1987年(昭和62)5月31日生まれ、福岡県苅田町出身。マジョルカFW大久保と同じ苅田スポーツ少年団でサッカーを始める。祓郷(はらいごう)FC-新津中を通じて全国大会への出場はなし。好きな選手はイブラヒモビッチ、ファンニステルローイら。趣味は読書。家族は両親、兄、妹。184センチ78キロ。血液型はA。


12/18 日刊スポーツ九州版より